７月の貿易収支、６２１８億円の赤字…赤字幅は前年同月の１０倍に拡大

財務省

　財務省が２１日発表した７月の貿易統計（速報）によると、輸出額から輸入額を引いた貿易収支は６２１８億円の赤字だった。貿易赤字は２か月ぶりで、円安の影響で赤字幅は前年同月（６１３億円）の約１０倍に拡大した。輸出額は前年同月比１０・３％増の９兆６１９２億円、輸入額は１６・６％増の１０兆２４１０億円となり、いずれも７月としては過去最高となった。

　輸出額の増加は８か月連続で、台湾向けの集積回路（ＩＣ）など、半導体電子部品が２５・２％増と好調だった。中国向けのハイブリッド車など自動車も６・２％増となった。

　輸入額も４か月連続で増加した。高額薬の輸入が集中したことで、米国などからの医薬品が４５・５％増と大きく伸びた。中国からのスマートフォンなどの通信機や、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）などからの原粗油の輸入も増えた。

　７月の対ドルの円相場の平均は、２０２３年が１ドル＝１４２円３２銭、２４年が１５９円７７銭だった。