都知事選ポスター掲示板の枠外だった候補者の異議申し出を退ける決定、選管「当落に影響なし」

東京都知事選で掲示板の枠外にポスターを貼る候補者（東京都新宿区で）

　７月の東京都知事選で選挙ポスター掲示板の枠が不足した問題を巡り、都選挙管理委員会は、枠外の掲示を理由に元候補者らが選挙の無効を求めた５件の異議申し出を退ける決定を出した。決定は今月１９日付。

　都知事選には過去最多の５６人が立候補したが、都選管は掲示板の枠を４８人分しか用意していなかった。都選管は４９番目以降に届け出た候補者に、枠外にテープや画びょうでクリアファイルを固定し、ポスターを貼るよう要請。候補者や有権者が選挙後、「選挙の公平性が奪われた」と訴え、異議を申し出た。

　決定によると、都選管は、当選した小池百合子知事の得票数が約２９２万票だったのに対し、枠外掲示となった候補者８人の最多得票数は約１１万票にとどまったと指摘。枠外掲示が候補者の当落に影響を与えた可能性を否定し、４件の申し出を棄却した。残り１件は、申し出期限（投票日から１４日以内）を過ぎていたため却下とした。