カップヌードル・どん兵衛・ＵＦＯ、小売に店頭価格の値上げ求めたか…公取委が日清食品に警告

公正取引委員会

　「カップヌードル」など自社の主力商品を扱う小売業者に対し、店頭での販売価格を引き上げるよう強要したとして、公正取引委員会は２２日、食品大手「日清食品」（大阪市）に独占禁止法違反（不公正な取引方法）の疑いで警告した。

　価格の引き上げ対象となったのは、「カップヌードル」のレギュラーとシーフード、カレー、「どん兵衛きつねうどん」、「焼そばＵ．Ｆ．Ｏ．」の５商品。

　発表によると、日清食品は２０２２年２月以降と２３年２月以降の２回、全国のスーパーやドラッグストアなどの小売業者に対し、自社が指定した価格まで店頭での販売価格を引き上げるよう求めた。さらに、小売業者が特売セールを企画した際の店頭価格も同社で決めていた。

　商品の値下がりを防ぐ目的だったとみられ、業者側には「セール時の値下げ分は日清側で負担する」などの条件を出していたという。日清食品との関係悪化を恐れた小売業者側はおおむね値上げ要請に従っており、消費者が安価な商品を選択する機会が失われたという。