クラウン新車種「エステート」、１２月以降に販売延期…トヨタ「丁寧な認証業務を進める」

トヨタのロゴ

　自動車の量産に必要な認証「型式指定」を巡る不正を受け、トヨタ自動車がクラウンの新車種「エステート」の発売を１２月以降に延期する方針を主要な販売店に伝えたことが２２日、わかった。７月時点では１０月以降と伝えており、販売開始はさらに遅れることになる。

　トヨタは今月９日、社内試験を第三者的な立場でチェックする「社内審査官」の新設などを盛り込んだ再発防止策を国土交通省に提出した。エステートは不正のあった車種ではないが、トヨタは取材に対し、「再発防止策にのっとったより丁寧な認証業務を進める。（発売まで）当初計画よりも時間をいただく」と説明している。

　トヨタは当初、３月にエステートの発売を予定していたが、９か月以上遅れることになる。また、高級車ブランド「レクサス」の大型スポーツ用多目的車（ＳＵＶ）「ＧＸ５５０」についても、１００台を先行販売する計画が１０月以降にずれ込むという。

　トヨタは６月の不正発覚後、新たな型式指定の取得を見送っていた。７月に国交省から道路運送車両法に基づく初の是正命令を受けている。