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「海の防人」は同期の海保夫婦、子ども2人と「支え合いながら国境守る」…地元と交流も

読売新聞 / 2024年8月23日 9時59分

今春から夫婦で勤務している高崎颯太さん(左)と結衣さん

 長崎県対馬市の比田勝海上保安署に、福岡県出身の海上保安官の夫婦が4月から勤務している。同署所属の巡視艇「はやぐも」機関士の高崎颯太さん(28)と、同署で各種事務を担う結衣さん(28)。「海の 防人 さきもり」となった2人は、「支え合いながら国境の海を守っていきたい」と決意を新たにしている。(島居義人)

 颯太さんは北九州市、結衣さんは福岡市の出身。2人とも別々の公務員専門学校生時代に海上保安官にあこがれ、同期で採用された。海上保安学校(京都府)では別々のコースだったが、初任地の福岡海上保安部の巡視船で勤務していた時に交際を始めた。

 颯太さんは石垣(沖縄県)、結衣さんは五島(長崎県)の海保に異動になり、2019年に結婚。その後、夫婦そろって再び福岡勤務となり、今春に対馬に異動した。4歳と2歳の子どもがいることから、そろっての勤務を希望していたという。

 颯太さんは、哨戒中に巡視艇の速力を調整するほか、レーダーや双眼鏡による見張りも務める。事件、事故が発生すれば現場にいち早く駆け付ける。一方、結衣さんは職員の福利厚生や物品の管理、広報などを担当する。

 比田勝海上保安署は1955年10月、対馬の最北部に開設された。韓国・釜山市までは約50キロで、肉眼で釜山の山々や夜景が見える。同署の約70年の歴史で、女性保安官の勤務は、巡視艇「あきぐも」の女性機関士補と並んで初めてという。

 「比田勝への異動を聞いた時は、石垣と同様に『国境』を意識し、気が抜けないと思った」と颯太さん。一方、対馬で釣りを覚え、プライベートを楽しんでいる。結衣さんは「海上保安官として離島勤務は当然のこと。地域のイベントに出向き、地元の方と触れ合う機会を増やしたい」と笑顔を見せる。

 上田誠二署長は「海上保安庁における共働き世代のスタンダードになってもらうためにも、助け合いながら楽しく頑張ってほしい」と激励している。

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