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クイーンビートル浸水隠し、「当時の上層部がこれぐらいなら問題ないと判断」…JR九州社長が謝罪

読売新聞 / 2024年8月23日 6時48分

記者会見で謝罪するJR九州の古宮社長(22日午後、福岡市博多区で)

 JR九州高速船(福岡市)が、博多と韓国・ 釜山 プサンを結ぶ旅客船「クイーンビートル」(定員502人)で浸水が発生していることを隠して3か月以上運航を継続していた問題で、親会社のJR九州の古宮洋二社長は22日、外部の有識者で構成する第三者委員会を設置して原因を究明する方針を明らかにした。古宮氏は謝罪した上で、自身を含めた関係者の処分については原因究明後に行う考えも示した。

 この日開かれた定例記者会見の冒頭で、古宮社長は「安全を無視して船を運航した。ご利用のお客様や関係の皆様の信頼を裏切ることになった。ゼロから安全を立て直して皆様の信頼回復に努める。申し訳ございませんでした」と初めて謝罪し、約15秒間頭を下げた。

 古宮氏は「浸水があったら報告するという(国土交通省との)約束を破ったことが一番の問題」と述べたほか、「JR九州グループで起こったことなので最終責任は私にある」と語った。

 第三者委の設置については「社内整理が終了し次第できるだけ早く」とした。委員に関しては、船舶事業や船体構造、グループ企業統治の専門家らを念頭に人選を進める考えを示した。

 また古宮氏は、JR九州高速船が国交省やJR九州に浸水を報告せず、 隠蔽 いんぺいしたまま運航した理由について、同高速船の当時の社長で今月13日に取締役に降格となった田中渉氏(JR九州から出向)ら上層部が、現場から浸水の報告を受けた際、「これぐらいの浸水量なら問題ないだろう、報告しなくていいだろうと甘く判断した」と明かした。

 さらに、「異常なし」と虚偽を記載した航海日誌とは別に、浸水状況を記していた「裏管理簿」の存在は、JR九州高速船の田中氏から船員まで16人が認識し、浸水を知らせる警報センサーの位置を付け替えた隠蔽工作は田中氏以下21人が知っていたことも明かした。運航に携わる社員のほぼ全員が把握していたとした。

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