他選手の中傷で賠償命令受けたアーチェリー・重定知佳選手、パリパラリンピック出場辞退…本人が申し出

２０２０年１０月の全日本選手権に出場した重定選手（中央）

　【パリ＝畔川吉永】日本パラリンピック委員会（ＪＰＣ）は２３日、パリ・パラリンピック代表でアーチェリー女子の重定知佳選手（４１）が２８日に開幕するパラリンピック出場を辞退すると発表した。

　重定選手は匿名で行ったブログへの投稿で他選手の名誉を傷つけたとして、今月６日、東京地裁から約１２０万円の賠償命令を受けていた。重定選手側は判決を不服として控訴している。

　ＪＰＣは判決を受け、重定選手が国際総合大会派遣の規定に違反している可能性があるとして本人に事実確認を行った。２２日、重定選手側からパラ出場を辞退する申し出があり、ＪＰＣが受理した。代表選手の入れ替えは行わない。

　ＪＰＣの森和之会長は「名誉 毀損 （きそん）や 誹謗 （ひぼう）中傷はいかなる場面においても断じて許さない。再発防止に向け、より一層スポーツインテグリティー（高潔性）を高める取り組みを実施する」との談話を出した。