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「誇り高き黒人女性」として社会運動に熱心だったハリス氏、暴れん坊から「不動産王」にのし上がったトランプ氏…対照的な生い立ちや経歴

読売新聞 / 2024年8月24日 0時9分

 【シカゴ=向井ゆう子、ワシントン=田島大志】11月5日の米大統領選は、米国初の女性大統領を目指す民主党のカマラ・ハリス副大統領と、返り咲きを狙う共和党のドナルド・トランプ前大統領の事実上の一騎打ちだ。2人は、生い立ちから経歴に至るまで対照的な人生を歩んできた。

幼少期

 ハリス氏は1964年、ジャマイカ出身の経済学者の父と、インド出身で乳がん研究者の母の長女として、カリフォルニア州で生まれる。両親は幼い頃に離婚。ハリス氏は母が自身と妹を「誇り高き黒人女性」として育てたと振り返っている。

 トランプ氏は46年、5人きょうだいの4番目としてニューヨーク市に生まれた。幼少期から暴れん坊ぶりを発揮し、両親は厳しい指導で知られる全寮制の「ミリタリー・アカデミー」に送り込んだ。

頭角

 黒人向け名門大学であるハワード大で、熱心に社会運動に携わったハリス氏。カリフォルニア大ヘイスティングス法科大学院を修了後、検事となり、児童虐待事件などを担当した。

 順調にキャリアを重ね、選挙の末、2011年には女性初のカリフォルニア州の司法長官に就任した。

 一方のトランプ氏は、ペンシルベニア大卒業後、市内の住宅開発で成功を収めた実業家の父親の仕事を手伝い、その後、不動産会社を継いだ。

 経営者として手腕を発揮し、ホテルやカジノ、ゴルフ場などの開発・経営で「不動産王」にのし上がった。テレビ番組の司会者としても人気を博し、決めぜりふの「お前はクビだ!(You’re fired!)」は流行語となった。

政界へ

 政治経験ゼロのアウトサイダーとして共和党から16年大統領選に挑んだトランプ氏は、強敵とみられていた民主党のヒラリー・クリントン元国務長官を破り、当選した。選挙戦では「米製造業を復活させ、米国の雇用を守る」とアピールし、白人労働者層の熱狂的な支持が原動力となった。

 「米国第一」を掲げて環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱し、民主党の激しい反対を受けつつメキシコとの国境に「壁」を建設した。こうした手法は米国社会の分断を深め、21年の退任間際には自身の支持者が米議会占拠事件を起こした。

 これに対し、ハリス氏は政治家への階段を駆け上がった。17年には上院議員に就任。当時はトランプ政権で、ハリス氏は議会で、閣僚らを 舌鋒 ぜっぽう鋭く問い詰め、注目を浴びた。

 20年大統領選に、バイデン大統領らとともに、出馬した。テレビ討論会でバイデン氏を激しくやり込めたこともある。資金不足で19年12月に選挙戦から撤退したが、バイデン氏から副大統領候補に指名された。

 21年からは米国初の女性副大統領として、バイデン氏を支えた。バイデン氏が高齢を理由に7月下旬、急きょ大統領選からの撤退を表明し、後継指名を受けたことで、出馬が急に決まった。

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