「命を返してほしい」…群馬・伊勢崎の家族３人死亡事故の遺族、悲痛な思い明かす

トラック１台と乗用車２台が衝突する事故が発生した現場（６日午後７時４分、群馬県伊勢崎市で）＝飯田尚人撮影

　群馬県伊勢崎市の国道１７号で男児ら家族３人が死亡した事故の遺族が２３日、弁護士を通じて読売新聞の取材に応じた。自動車運転死傷行為処罰法違反（危険運転致死傷）容疑で逮捕された吉岡町下野田、会社員鈴木吾郎容疑者（６９）に対し、「３人の命を返してほしい」と悲痛な思いを明かした。

　県警によると、鈴木容疑者は５月６日午後、飲酒して中型トラックを運転し、同市境上矢島の国道１７号で対向車線の乗用車２台に衝突。前橋市樋越町、会社員塚越寛人さん（当時２６歳）と長男湊斗ちゃん（同２歳）、塚越さんの父で渋川市赤城町宮田、会社員の正宏さん（同５３歳）を死亡させるなどした疑い。トラックには焼酎の空き容器が数本あったという。

　正宏さんの妻は「（飲酒したいという）欲求を我慢できないなら、トラックドライバーなどしないでほしかった」と吐露し、塚越さんの妻は「検査後に飲酒していたと聞いて、そんな 馬鹿 （ばか）げた話があっていいのか。３人がもっと生きたかっただろうと思うとやるせない気持ちでいっぱいです。加害者には全ての罪を認めてほしい」とコメントした。