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横浜市教委、中2女子生徒の自殺巡り学校のいじめ報告書取り下げさせる…遺族には「いじめ」の文言削除し報告

読売新聞 / 2024年8月24日 16時50分

謝罪する市教委幹部ら(23日、横浜市役所で)

 横浜市で2020年3月、いじめが原因で市立中学2年の女子生徒が自殺した問題で、市教育委員会は23日、市の対応について弁護士が行った調査の結果を公表した。生徒の自殺後、学校からいじめを認知したとする報告書が提出されたにもかかわらず、市教委の担当部署が主導して報告書を取り下げさせていたことも明らかになり、市教委は一連の問題にかかわった幹部職員8人(退職者含む)の処分を公表した。

 「本当にあってはならないこと。再発防止策を打ち立て、二度とないようにしていく」。市教委の山岸秀之総務部長は厳しい表情で語った。

 市教委はこの問題で、2人を減給10分の1(1か月)、3人を戒告の懲戒処分とし、3人を文書訓戒とした。

 弁護士の調査結果によると、学校側は生徒が自殺した翌4月、いじめを認知したとする報告書を学校教育事務所に提出し、市教委の人権健康教育部にも共有された。ただ市教委の運用では、いじめを認知した際には関係生徒に事実確認をするという条件を満たしていなかったため、同部の課長級職員が主導し、同事務所とともに7月初旬に報告書を取り下げさせたという。

 学校独自の調査結果をまとめた文面からも「いじめ」の文言などは削除され、遺族に報告された。取り下げられたことで、7月から始まった第三者委員会の調査にも報告書は提供されなかった。

 調査結果では、校長が教員に任せきりで、いじめに組織として対応しなかったことや、生徒の自殺後に市教委が速やかに重大事態と判断しなかったこと、教育長と教育次長が実質的に関わり指導力を発揮できなかったことなどを問題点として指摘。「誰が判断し、どう内部的にチェックするか、仕組みを再検討すべきだ」と注文をつけた。

 山中竹春市長は23日、当時の市教委トップの鯉渕信也・前教育長に対し、文書訓戒に相当する厳重注意を行った。鯉渕氏は「学校の対応を含め、事務局の対応がよくなかったと受け止め反省している。深くおわび申し上げる」とコメントした。

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