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関東一「攻めの守り」貫くも涙の準V、息詰まる投手戦粘り及ばず…延長タイブレイクであと1本出ず 

読売新聞 / 2024年8月24日 6時44分

閉会式に臨む関東一の選手たち

 第106回全国高校野球選手権大会第14日の23日、初の決勝進出を果たした関東一は、京都国際(京都)に1―2で惜敗し、全国制覇はならなかった。息詰まる投手戦は、延長十回タイブレイクに突入し、1点を返す粘りを見せたが、あと1本が出なかった。堅実な守備が光り、接戦を勝ちきって、たどり着いた決勝の舞台。健闘むなしく敗れた選手たちに3万6000人の観衆が温かい拍手を送り続けた。

市川守りで躍動

 「守備だけで使ってもらっている。ヒットをアウトにすることが自分の役目」。遊撃手の市川歩選手は、そう言い切る。この日も守りで躍動した。

 真骨頂は二回二死、左打者の中前に抜けそうな強い打球が飛んできた場面だ。打者のデータや投手の配球から打球の方向を予測し、事前に定位置より少し二塁ベースに寄った。バットに当たった瞬間に一歩目を踏み出し、目いっぱい腕を伸ばして打球を収めると、反転して一塁に送球し、アウトを奪った。

 これまで幾度となくピンチを救ってきた華麗な守備。ベンチ前で出迎える笑顔の仲間たちや応援席の大歓声に、ガッツポーズで応えた。

 東東京大会の打率は0割6分7厘、甲子園でも17打数2安打で1割台前半と「打撃は苦手」。その分、日々の練習や実戦で徹底的に守備を磨いてきた。一歩目の速さ、球際の強さ……。大舞台で存分に見せ場をつくり、スタンドを沸かせてきた。

 「負けたことは悔しいが、やり切れた。攻めの守りを貫いた結果、自分のプレーにたくさんの拍手をもらえて本当にうれしかった」。敗戦直後は涙があふれたが、試合を振り返る表情はすがすがしかった。(次井航介)

飛田意地の一打

 関東一の飛田優悟選手がリードオフマンの意地を見せた。六回二死、外角高めの変化球をたたきつけた打球が三塁手前に跳ねると、気迫のヘッドスライディングで内野安打に。盗塁も決め、チームとしてこの試合初めて得点圏に進み、ナインを鼓舞した。

 昨秋から1番打者を任された。オコエ瑠偉選手(巨人)らが背負った打順に重圧も感じたが、「打てなくても、何でもいいから塁に出る」という自身のスタイルを貫いてきた。

 延長タイブレイクの十回には冷静に四球を選んで好機を広げ、逆転に望みをつないだ。頂点にはあと一歩届かなかったが、「チーム全員で力を合わせてここまで来られた。甲子園でのプレーは楽しかった」と、目を赤くして語った。

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