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住宅の耐震改修工事に補助金上乗せ、1戸あたり最大50万円…能登半島地震の被害拡大受け来年度から

読売新聞 / 2024年8月24日 15時0分

 1月の能登半島地震で耐震化の遅れにより家屋被害が拡大したのを受け、国土交通省は来年度から、住宅の耐震改修工事に補助金を上乗せして支給する方針を固めた。自治体からの支給分に、1戸あたり最大50万円前後を追加する方向で検討している。南海トラフ地震や首都直下地震の発生も懸念される中、経済的負担を減らすことで耐震化を加速させる狙いだ。

 国は1981年、震度6強以上でも建物が倒壊しない強度を求める「新耐震基準」を導入。2030年までに、耐震性が不十分な「旧耐震基準」の建物をおおむね解消することを目指しており、耐震化率は18年時点で87%に達する。

 ただ、地方は高齢化などにより、耐震化が遅れている地域もある。能登半島地震時、高齢化率が50%前後だった石川県輪島市、珠洲市は、耐震化率がそれぞれ46%(22年度)、51%(18年度)と低く、旧耐震基準の家屋を中心に2281戸、1731戸(21日時点)が全壊するなど、被害が拡大する要因となった。

 国交省によると、耐震改修工事の相場は100万~300万円。自治体による補助は、各自治体の予算や国の社会資本整備総合交付金などを財源として、全国の約9割の1501市区町村で行われているが、数十万~200万円台などと開きがある。

 同省は、費用の自己負担も耐震化が進まない要因とみて、例えば自治体の補助が100万円程度の場合、50万円前後の上乗せを検討している。緊急事業として、来年度予算の概算要求に関連経費を盛り込む方針だ。

 同省幹部は「『子供たちが自立し、次に住む人がいないから』と改修をためらう高齢世帯は少なくない。費用面で後押しすることで、地震による被害の軽減につなげたい」としている。

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