イスラエル、ガザとエジプトの境界から軍の一部撤収に合意…バイデン氏の要請に応じたと米報道

２１日、イスラエル軍の攻撃を受け、ガザ市で立ち上る煙＝ロイター

　【エルサレム＝吉永亜希子、ワシントン＝田島大志】米ニュースサイトのアクシオスは２３日、イスラエルが米国の求めに応じ、パレスチナ自治区ガザとエジプト境界に配備しているイスラエル軍を、戦略的要衝から一部撤収させることに合意したと報じた。それでも軍の完全撤退を求めるイスラム主義組織ハマスとの意見の隔たりは大きく、協議の進展は不透明だ。

　報道によると、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が、バイデン米大統領の要請に応じたという。ハマスとの仲介を担うエジプトはイスラエル側の提案をハマス側に伝えることに同意した。バイデン氏は２３日、仲介国のエジプト、カタール両国の首脳と個別に電話会談し、合意に向けた連携を確認した。

　２２日からエジプトのカイロで始まった米国、エジプト、イスラエルの協議について、米国のジョン・カービー大統領補佐官は２３日、米国から中央情報局（ＣＩＡ）のウィリアム・バーンズ長官が加わっていることを明らかにした。週末も協議が続けられるという。