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金正恩氏、自爆型ドローンの開発強化を指示…性能試験を視察・写真を初公開

読売新聞 / 2024年8月26日 18時38分

 【ソウル=依田和彩】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の 金正恩 キムジョンウン朝鮮労働党総書記は24日、無人機(ドローン)の性能試験を視察し、自爆型ドローンの開発強化を指示した。韓国統一省によると北朝鮮が自爆型ドローンを公開するのは初めて。現在、合同軍事演習を行う米韓両軍に対する攻撃能力を誇示する狙いがあるとみられる。

 同通信はドローンの性能試験が国防科学院傘下の「無人機研究所」で行われ、「指定された標的を全て正確に識別して攻撃した」と伝えた。公開された写真では、白いドローンが戦車とみられる標的に向かって垂直に落ちた後に爆発する様子が確認された。ドローン本体にはモザイクがかけられていた。

 北朝鮮では昨年7月に行われた軍事パレードで無人偵察機や多目的攻撃型ドローンが披露された。正恩氏は今回、これらのドローンに加え、自爆型ドローンや自爆攻撃型の水中無人艇の開発・生産も進めるよう指示した。

 正恩氏は「戦場での戦闘経験を見てもさまざまな類型の無人機を開発し、戦闘的性能を高めるのは戦争の準備において重要な割合を占める」と強調した。ロシアによるウクライナ侵略で無人機が投入されている状況を指すとみられる。

 正恩氏は、ドローン開発で人工知能(AI)技術を積極的に導入する必要性も示した。今年6月の露朝首脳会談では、AIなど科学技術分野の協力を発展させることで合意しており、露朝間の協力強化の方針を改めて示したものだ。

 北朝鮮のドローンを巡っては2022年12月に韓国領空に小型ドローン5機が侵入し、韓国軍が撃墜を試みて失敗したことがある。うち1機は、ソウル中心部の大統領府上空一帯に設定された飛行禁止区域を通過していた。

 韓国軍は昨年9月、陸・海・空軍と海兵隊で構成し、自国へのドローン攻撃などに対応する専門部隊「ドローン作戦司令部」を創設した。年内には、ドローンをレーザーで撃ち落とすことができるレーザー対空兵器「ブロック―I」を国内に配備する予定だ。

 韓国国防省関係者は読売新聞の取材に、今回北朝鮮が公開したドローンは移動中の戦車を狙う兵器のため、固定式の「ブロック―I」とは別の対空兵器が必要だと説明した。更にドローンが上空で目標物を捉えると、急降下するため「迎撃するまでの時間的余裕がない」とも指摘した。

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