23歳の内島萌夏、全米オープン初出場で初白星…強力フォアで逆転「思ったよりも緊張した」
読売新聞 / 2024年8月27日 16時50分
【ニューヨーク=平沢祐】テニスの四大大会最終戦、全米オープンが26日、ニューヨークで開幕し、女子シングルス1回戦で、世界ランキング64位の内島萌夏(安藤証券)が111位のタマラ・コルパチュ(ドイツ)を破った。昨年優勝のコリ・ガウフ(米)も2回戦進出。男子シングルスの西岡良仁(ミキハウス)はミオミル・ケツマノビッチ(セルビア)との1回戦に臨んだが、第5セット途中で棄権した。
相手のショットがベースラインを越えると、内島は上半身を前にグッと倒しながら、拳を強く握りしめた。初出場の全米で勝利を手にし、「次また、もう1試合できる。よかった」と
第1セットで幸先良くブレイクを奪ったが、内心は「思ったよりも緊張した」。明らかに硬さがあり、このセットを3―6で落とした。
それでも、自身にいらだちをぶつけることも、下を向くこともしなかった。「ミスしていいや、じゃないけど、吹っ切れた」。第2セットで別人のように落ち着きを取り戻し、力強いフォアハンドを打ち込む。6―3、6―4と続けて奪い、格下を退けた。
今季は全仏オープンで1回戦を突破し、四大大会で初勝利をマーク。パリ五輪にも出場した。世界ランキング64位は日本勢最上位。充実のシーズンを送っている。
参考にするのは男子の試合だ。錦織圭(ユニクロ)やロジャー・フェデラー(スイス)らの名前を挙げ、「色んな選手のいいところを見ている」と明かす。伸び盛りの23歳。理想の選手像を追い求めながら、世界のライバルたちに挑んでいく。(平沢祐)
ティーム初戦敗退
2020年の男子シングルス覇者で、今季限りでの現役引退を表明しているドミニク・ティーム(オーストリア)は1回戦でストレート負けした。けがもあり、近年は以前の自身のレベルに戻せず悩んでいたという元王者は今大会、主催者推薦で出場。「ここでプレーするチャンスをくれたみんなにとても感謝している」とあいさつし、キャリアで最も輝いた舞台であるニューヨークのコートを後にした。
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