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パリ・パラリンピックもいよいよ、オリンピックに劣らぬ熱戦に胸熱く

読売新聞 / 2024年8月28日 17時30分

東京パラリンピックの開会式(2021年8月)

 28日からパリ・パラリンピックが開幕します。フランスで初めてとなるパラリンピック開催で、チケット販売は140万枚を突破したそうです。パリ五輪に劣らぬ熱戦に期待が高まっています。読売新聞朝刊の投書欄「気流」には、パラリンピックに関する投書が数多く寄せられてきました。記者の心に刺さった投書を紹介する「ササる投書」、今回のテーマは「パラリンピック」です。(※投稿者の年齢や職業などは掲載当時。紙面では実名で掲載)

迫力の車いすラグビー

 車いすラグビー・アジア・オセアニア選手権の決勝で、日本が豪州に勝って優勝し、来年のパリ・パラリンピックの出場権を獲得した。私は観客に配布物を渡すなど、ボランティアとして携わった。

 車いすラグビーという競技があることさえ知らず、今回、初めて観戦した。 楕円 (だえん)球ではなく、丸い球を使い、1チーム4人でプレーする。車いす同士を衝突させるタックルでは、激しい衝突音に心が震え、その迫力に感動した。

 スタッフがタイヤを交換したり、車いすごと転倒した選手を起こしたりするなど、その競技ならではの場面もあり、興味深かった。

 パラスポーツのボランティアは今回が初めてだったが、これからもサポートしていきたいと思う。(59歳・パート=神奈川県、2023年7月19日掲載)

リハビリ中の息子、選手の活躍励みに

 男子5000メートル(視覚障害T11)代表の唐沢剣也選手に注目している。本格的な競技歴は5年ほどとまだ浅いが、5月に世界新記録を樹立した有望株だ。そして、私の所属する地元のランニングクラブで一緒に汗を流す仲間でもある。

 次男が3年前、脳 梗塞 (こうそく)で左半身が一時不自由になった時、唐沢選手の活躍は息子の励みになった。次男は、「唐沢選手があれだけ頑張っているなら、俺も頑張る」とリハビリに励んで、日常生活を送れるまでに回復した。

 幼い頃に病気で視力を失ったという唐沢選手は、「私を支えてくれる人たちに笑顔を届けたい」と話す、好青年だ。パラリンピックで活躍する姿を、息子と共に楽しみにしている。(76歳・会社役員=群馬県、2021年8月22日掲載)

孫がゴールボール代表に、全力で応援

 6年前、中学3年生だった孫が、目の難病を患っていることが判明した。明るく前向きな野球少年だった孫が、病気を受け入れられず、苦しむ姿を見るのはつらかった。

 孫を救ったのは特別支援学校で出会ったゴールボールだった。敵味方3人ずつでチームを組み、鈴の入ったボールを投げ合い得点を競う競技だ。練習を見学する度、孫の成長を感じた。野球経験と熱心な練習のかいあって、パラリンピック代表に選ばれた。

 孫が住む家を訪れ、ダンベルなどのトレーニング器具が所狭しと置いてあることに驚いた。黙々とトレーニングに励む姿を頼もしく感じた。

 コロナ禍で練習場所などに苦労したようだが、いよいよ本番が近づいてきた。残念ながら無観客開催となったので、会場で応援は出来ない。だが、テレビの前で声をからして応援するつもりだ。(73歳・アルバイト=埼玉県、2021年8月22日掲載)

担当記者から

 パラリンピックの認知度は年々高まっているように感じます。ただ、一昔前は障害者スポーツへの理解はまだまだでした。そんな空気を感じさせる投書を最後に紹介します。(田渕)

身障者への理解欠くJOC

 長野パラリンピックへの出場が内定している身障者らが、「長野五輪で日本代表選手が着るユニホームを着させて欲しい」と要望していたことに対し、日本オリンピック委員会(JOC)や各競技団体は拒否する方針を固めました。

 理由が「五輪ユニホームの着用は五輪選手団のみに許された栄光」と知り、情けなくて涙が出ました。日本を代表して出場する以上、パラリンピックの選手も同じユニホ―ムを着用するのが当然ではないでしょうか。このコメントは、図らずも日本が身障者への理解が低い国であることを露呈したように思います。

 パラリンピックでも五輪と同一のユニホームを着ているノルウェーやスウェーデン、アメリカは、いずれも人権意識が高い国です。これらの国の選手は、日本のパラリンピック出場選手が五輪選手と異なるユニホームを着ることを理解できないでしょう。

 長野五輪の選手や五輪の出場経験がある方々は、JOCなどの見解をどう受け止めておられるのでしょう。同一のユニホーム着用に反対する人がいるとは思えません。これらの人々が、同じくスポーツを愛する者として、身障者が同じユニホームでパラリンピックに参加できるよう、働き掛けてくれることを希望します。(38歳・会社員=東京都、1997年7月30日掲載)

 「ササる投書」を随時掲載します。次回もお楽しみに!

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