システム内に寄生する新型サイバー攻撃、注意呼びかけ…河野デジタル相「検知するのが困難」

河野デジタル相（２７日、首相官邸で）

　河野デジタル相は２７日の記者会見でサイバー攻撃を巡り、「検知するのが困難な手法が国際的に広がりつつある」と述べ、システム内に寄生する新型への注意を呼びかけた。日本を含む９か国で対策文書をまとめたことも明らかにし、電気などの重要インフラ事業者やＩＴ関連企業の関係者らに確認を求めた。

　注意喚起が行われたのは、「リビング・オフ・ザ・ランド」（システム内寄生戦術）と呼ばれる手法を用いた攻撃だ。中国の支援を受けるハッカー集団「ボルト・タイフーン」が得意としている。

　文書はオーストラリアが中心となって作成し、日米韓など９か国の機関が２２日に共同署名した。通常とは異なる時間や異なる端末でログインしたユーザーがいることや、大量のアクセス試行があることなどへの警戒を促し、自動検知できる仕組みの導入を推奨した。