ゼレンスキー大統領、対ロシア「勝利計画」をバイデン氏らに９月提示…越境攻撃は計画の一環

２７日、キーウで記者会見するゼレンスキー大統領＝ロイター

　ロイター通信などによると、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は２７日、首都キーウで記者会見し、９月に米国のバイデン大統領らに対し、侵略を続けるロシアに対する「勝利計画」を提示する方針を明らかにした。

　計画の詳細は明かさなかったが、軍事だけでなく経済や外交なども含む計画だと説明した。ウクライナ軍が続ける露西部クルスク州への越境攻撃は、計画の一環との認識も示した。「計画はロシアに戦争を終えさせることが主眼だ。ウクライナにとって公平な形（での終結）を強く望んでいる」と述べた。

　ゼレンスキー氏は９月に米ニューヨークで開催される国連総会への出席に合わせて、バイデン氏との会談を予定しており、計画の内容は次期大統領候補のハリス副大統領とトランプ前大統領に対しても伝えるという。

　記者会見でゼレンスキー氏は、２６日にミサイルや無人機による大規模攻撃を行った露軍に対し、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟国から供与された米製戦闘機Ｆ１６を使用したことを明らかにした。「非常に良い成果をあげた」と謝意を表明しつつ、「まだ数は少なく訓練も必要だ」とも語り、追加支援を呼びかけた。