大坂なおみ2年ぶりの全米オープン、初戦突破…ブレイク許さず1時間4分の快勝劇「よく動けた」
読売新聞 / 2024年8月28日 10時36分
【ニューヨーク=平沢祐】テニスの四大大会最終戦、全米オープンは27日、ニューヨークで行われ、女子シングルス1回戦で、世界ランキング88位の大坂なおみ(フリー)が第10シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア)を6―3、6―2で破った。柴原瑛菜(橋本総業)はダリア・サビル(豪)との接戦を制した。日比野菜緒(ブラス)はキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)にストレート負け。男子シングルスでは、ダニエル太郎(エイブル)が1回戦で敗退した。
「アンフォーストエラー」わずか5
大坂は自身が出場しなかった昨年の全米でコリ・ガウフ(米)のプレーを見て、「またこのコートに立ちたい」と強く思ったことを今でもよく覚えている。待ち望んだ2年ぶりの舞台で、初戦から輝きを放った。
ブレイクを一度も許さない、1時間4分の快勝劇だった。持ち味である高速サーブや力強いショットがさえたことはもちろん、正確性が抜群だったことも大きなポイントだ。簡単な球のミスなどの「アンフォーストエラー」は試合を通じてわずか5。ほとんど隙を見せず、世界ランキング10位のオスタペンコを寄せ付けなかった。
精密機械のような試合運びとは打って変わり、試合後は感情豊かに勝利をかみしめた。笑顔で天を仰いだ後、目はみるみるうちに潤んでいった。「この試合に勝てたこと、この雰囲気の中にいられたことは、とても意味がある。ありがとう」。総立ちで拍手する観客に感謝を伝えた。
大会前には自身のSNSで「精神的に疲れている」などと吐露したが、この日は「よく動けた」とプレーに満足した様子で、言葉にも表情にも充実感がにじむ。この大会で2018年、20年と2度の頂点に立った大坂が絶好のスタートを切った。(平沢祐)
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