あす未明パラリンピック開幕、大会の「顔」アンカンカン「何らかの『障害』持たない人はいない」

開幕を前に記者会見に臨むアレクシ・アンカンカン（右）ら＝結城和香子撮影

　パリ・パラリンピックは２８日夜（日本時間２９日未明）、開会式が行われる。過去最多１６８の国・地域（難民選手団を含む）から約４４００人の選手が集い、２２競技５４９種目でしのぎを削る。日本以外にも、個性豊かなパラアスリートが顔をそろえた。

　開会式でフランス選手団の旗手を務めるトライアスロン男子のアレクシ・アンカンカン（３８）。東京大会の金メダリスト（運動機能障害ＰＴＳ４）は、ドキュメンタリー映画に取り上げられ、街にポスターも掲げられる地元の顔だ。

　２６日に記者会見に臨み、「今、フランス人であることが誇らしくうれしい。世界で一番美しい街を舞台に、人々が創り出す最高の雰囲気が選手たちを迎える」と語った。

　社会への問題意識を発信してきた存在でもある。パリについても、「古い施設のバリアフリー度や、パラスポーツ報道の少なさ」など課題も多いといい、「何らかの『障害』を持たない人はいない。大会開催が、そんな気づきと人々の絆を育んでほしい」と力を込めた。