「銀色の弾丸」フグ、なるか２大会連続４冠…パラリンピックあす未明開幕

昨年の大分国際車いすマラソンの男子で優勝したマルセル・フグ

　パリ・パラリンピックは２８日夜（日本時間２９日未明）、開会式が行われる。過去最多１６８の国・地域（難民選手団を含む）から約４４００人の選手が集い、２２競技５４９種目でしのぎを削る。日本以外にも、個性豊かなパラアスリートが顔をそろえた。

　大分国際車いすマラソンを何度も制するなど、日本でも有名な陸上男子のマルセル・フグ（スイス）はパラ本番を控え、「金メダルを獲得できれば幸せ」と落ち着いた口調で語った。

　前回の東京大会はマラソンのほか、８００メートル、１５００メートル、５０００メートル（いずれも車いすＴ５４）も合わせた４冠に輝いたスター選手。銀色のヘルメットがトレードマークで、車いすレーサーをトップスピードで走らせる姿から「銀色の弾丸」のニックネームを持つ。今大会も同じ４種目に出場する予定で、マラソンと８００メートルは２０１６年リオデジャネイロ大会からの３連覇がかかる。

　幼い頃から競技を続けて数多く勝利を重ねるが、３８歳になった今も意欲が衰えることがないという。「レースへの情熱があるし、トレーニングも好き。他の選手と競うことも好きだ」と力強く語った。