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アカウミガメの足跡や産卵、自動搬送ロボットのカメラで確認…保護活動の負担軽減へ千葉・白子で実験

読売新聞 / 2024年9月2日 17時9分

実証実験に使われたAGV(8月28日、千葉県白子町で)

 絶滅危惧種のアカウミガメの産卵地となっている千葉県白子町の白子海岸で28日、広角カメラを積載したAGV(自動搬送ロボット)を使い、アカウミガメの足跡や産卵を確認する実証実験が行われた。産卵確認は、地元の自然保護団体の会員たちが砂浜を歩いて実施しているが、高齢化で継続が難しくなっている。自動走行するAGVの活用で、保護活動の負担軽減と持続性を高める狙いだ。

 白子町では1999年から、「九十九里浜の自然を守る会」がアカウミガメの保護活動に携わっている。アカウミガメが砂浜に上陸して産卵する5月末~8月末、会員54人がローテーションを組んで毎朝5時から約2時間、海岸を歩いて足跡と産卵を確認している。

 同会は今年、304個の卵を確認。荒波に流されないように、卵を陸に近い砂浜に移して埋め直した。卵がある場所はクイで囲み、「卵があります。見守ってください」と書かれた黄色い看板を立てた。

 同会の猿田勇会長(71)は「退職を機に保護活動を続けてきたが、毎朝の調査は体力的にきつい。調査を続けるためにAGVを導入したい」と話す。

 実験に使われたAGVは、宇都宮市の会社が開発した充電式の農業用運搬ロボット。砂浜でも走れる専用タイヤを装着し、時速2・88キロで自走する。

 28日の実験では、産卵地点と足跡を仮想で設定した。AGVは砂浜を走り、積載した広角カメラが足跡を撮影するなどした。

 同会はクラウドファンディングを活用し、実験費用の約100万円を捻出した。AGVを本格導入する場合は、機器購入も含め、さらに資金が必要になる。実験に立ち会った石井和芳町長は「町の自然を守る活動を町としても応援したい」と述べた。

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