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生成AIで作った偽の性的動画・画像を拡散する「デジタル性犯罪」…韓国で10代が加害者・被害者に

読売新聞 / 2024年8月29日 23時10分

テレグラムのロゴ=ロイター

 【ソウル=小池和樹】韓国で、若い一般女性がSNSに掲載した写真などを基に生成AI(人工知能)を悪用して偽の性的動画、画像を作り、秘匿性が高い通信アプリ「テレグラム」上で拡散するデジタル性犯罪が横行して社会に衝撃を与えている。加害者と被害者は共に10歳代が多くを占め、個人情報まで特定される被害の深刻さから、政府も対策に乗り出した。

 画像のやりとりはテレグラムの情報共有チャンネルなどで行われている。各地域や学校別のチャンネルが林立している。

 韓国教育省は28日、全国の小中高校から生成AIを悪用した偽画像「ディープフェイク」による性的画像に関する被害申告が今年、計196件あったと発表した。小学生や教員の被害もあった。大半の被害を警察に申告したという。

 聯合ニュースによると女性家族省傘下の性犯罪被害者支援を行う団体がディープフェイク画像被害の支援を行った件数は、2018年の69件から今年(8月現在)は781件と11倍に急増した。

 韓国では生成AIなどによる偽画像を流通させる行為は法律で禁じられている。今年に入り、ソウル大の卒業生らが同窓生の女性ら数十人を標的にして拡散したとして警察に摘発されたのをはじめ178人が立件された。被疑者のうち7割が10歳代だった。

尹錫悦 ユンソンニョル 大統領は27日の国務会議で「明白な犯罪行為だ。徹底した実態把握と捜査を通じ、犯罪を根絶する」と述べた。警察は今月から集中取り締まりを実施する方針だ。テレグラムのチャンネルは次々と閉鎖されており、証拠集めなどの捜査は難航しそうだ。

 韓国では20年にも「テレグラム」のチャットルームを運営し、少女らを脅して撮影させたわいせつ動画を1万人以上に有料で配信した男らが摘発され、若い女性が犠牲になるデジタル性犯罪の深刻さに警鐘を鳴らしている。

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