浜松市長「台風が近づくとなぜか高揚する」…市内３２万人に避難指示、発言を謝罪「高揚感の表現はまずかった」

発言を撤回して謝罪する浜松市の中野市長（２９日）

　浜松市の中野祐介市長は２８日夜、市内の会合で「台風が近づくとなぜか高揚する」などとあいさつした。２９日の定例記者会見で「市民の感情からかけ離れた不適切な発言だった」と謝罪し、撤回した。

　中野市長は２８日夜、闘病から復帰する地元静岡県議が開いた会合に出席。「（県議に対する）期待感、高揚感がごちゃ混ぜになって会場に満ちあふれている」などとも述べた。台風１０号の影響で大雨が続く同市は２８日未明に災害対策本部を設置したほか、同日夜には大雨の影響で市内の約１２万２８００世帯、約３１万９０００人に避難指示が出ていた。

　中野市長は定例会見で、発言の理由について「気を張って士気を高める災害モードに入っていた。高揚感と表現したのはまずかった」と説明。出席の判断については「夕方の時点で雨は小康状態で、避難者はゼロだった。会場から市役所までは５分程度なので災害対策に支障はない」と理解を求めた。