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台風10号から離れた地域の大雨、識者「大気の川が影響」…水蒸気の流入量はアマゾン川に匹敵

読売新聞 / 2024年8月30日 21時18分

台風10号について説明する名古屋大の坪木和久教授(30日午後)

 日本列島では30日にかけて、台風10号が接近した九州や四国だけでなく、関東や関西など各地で記録的豪雨となった。台風から離れた地域で大雨となった理由について、専門家は、はるか南の海上から大量の水蒸気が流れ込む「大気の川」と呼ばれる現象が発生しているためだと説明する。台風は今後勢力を弱める見込みだが、水蒸気はその後も流入し続ける可能性が高く、引き続き大雨に注意する必要があるという。

 名古屋大の坪木和久教授(気象学)によると、台風の発達に伴って、東アジアの上空では、南シナ海付近から日本の太平洋側沿岸に向かって、約4000キロ・メートルに及ぶ大量の水蒸気を運ぶ「大気の川」が出来た。水蒸気の流入量を合わせると、アマゾン川の流量にも匹敵するという。その影響で、東海や関東、東北などで大雨になっているという。

 坪木教授によると、同様の現象は2015年9月、茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊した「関東・東北豪雨」でも起きた。この時は、台風18号から変わった低気圧に向かって、湿った空気が大量に流れ込んだという。坪木教授は「台風が低気圧に変わっても『大気の川』はすぐにはなくならない。北海道や東北地方を含む広い地域で、数日程度は大雨に警戒する必要がある」と呼びかけている。

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