パンダ返還、小池知事「さみしい気持ちを抱く方もいると思うが健康を第一に考えた」

中国に返還される上野動物園のシンシン（１９日撮影、東京動物園協会提供）

　東京都の小池百合子知事は３０日、上野動物園（台東区）のジャイアントパンダ「リーリー」（オス、１９歳）と「シンシン」（メス、１９歳）を９月２９日に所有権のある中国に返還すると発表した。同園は同３日からお別れイベントを予定しており、２８日が最終観覧日となる。

　都によると、リーリーは２０２２年から原因不明の 嘔吐 （おうと）を繰り返しているほか、昨年秋からは２頭とも高血圧の症状が表れ、降圧剤を投与しても改善しない。加齢が原因とみられ、中国で治療を受けさせることで中国側と合意した。小池知事は「さみしい気持ちを抱く方もいると思うが、健康を第一に考えた。温かく見送ってほしい」と述べた。

　２頭は中国・四川省生まれで、１１年２月に来園。返還すると同園のパンダは、２頭の間に生まれた双子の「シャオシャオ」（オス、３歳）と「レイレイ」（メス、３歳）になる。