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山口に飛びつきサル出没、人間を仲間と勘違いした子ザルの仕業か…22年に延べ66人が襲われる被害

読売新聞 / 2024年9月1日 9時45分

 野生のサルが住民の体に飛びついたり、後を追いかけたりする事例が8月下旬、山口市の小郡地区で相次いだ。いずれも子ザルの仕業とみられ、けが人は確認されていない。地区内では2022年7月に多数の住民がサルに襲われる被害があったことから、山口県警や市は巡回を強化するとともに周辺住民に注意するよう呼びかけている。(内田詩乃、小林隼)

 県警によると、8月26日午後5時頃、小郡新町4の市道で帰宅中の小学生女児が子ザルに左足首を触られた。27日午後5時頃にも、近くを散歩していた60歳代女性の左脚に子ザルが飛びついた。子ザルは民家の植え込みから突然現れ、女性は約30分後にほぼ同じ場所で再び飛びつかれた。

 さらに28日午後3時20分頃、電柱から降りてきた体長30~40センチの子ザルに小学生女児と母親が追いかけられた。これまでも散発的にサルの目撃情報はあったものの住民に危害を加えたり、体を触ったりするケースはなかったという。

 現場はJR上郷駅の南西200~700メートルにある住宅地。周辺では22年7月、子どもや高齢者を中心に延べ66人がサルにかみつかれるなどの被害が発生した。近くの市立上郷小は2学期の始業式を今月2日に控えており、平野幸世校長は「非常に怖かった2年前のことを思い出す。再び児童が傷つけられることがなければいいが」と不安を募らせる。

 市によると、現場付近でサルの目撃に関する通報件数は7月以降に急増し、今年度は8月26日時点で計47件に上った。サルの出没が目立たなかった前年同期と比べて件数が多いことから、周辺に捕獲用の箱わなを増設したほか、県警とともに巡回を強化。回覧板などを通じて住民への情報提供に努めている。

 サルの生態に詳しい県立山口博物館の大森鑑能学芸員(動物担当)は「母親とはぐれた子ザルが仲間と勘違いして人間に近づいているのかもしれない。餌を与えない限り、自然と山に帰る可能性はある。遭遇しても目を合わせず、近くの建物に身を寄せてほしい」と注意を促している。

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