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養殖ブーム去り野生化したジャンボタニシ、冬に気温下がらず越冬する個体急増か…水稲の食害深刻

読売新聞 / 2024年9月1日 12時13分

ジャンボタニシによる食害が広がった武雄市武内町の水田(武雄市提供)

 佐賀県武雄市は、田植え後の水稲の苗を食い荒らすジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)の駆除に向けて、水稲栽培者を対象にした講習会開催などの対策に乗り出す。対策費として約300万円の補正予算案を、2日に開会する同市議会に上程する。(鹿子木清照)

 ジャンボタニシは南米原産。食用に輸入され、一時は全国に養殖場ができたが、ブームが去って業者が廃業した後に水路や田んぼで野生化しており、各地で食害が問題となっている。

 講習会では、農林水産省が紹介する効果的な駆除方法について説明し、参加者には、駆除に効果があるとされる石灰窒素(1袋20キロ)の引換券を無料で配布する。多くの人が駆除に取り組むことで、面的な効果につなげる狙いだ。

 ジャンボタニシの生息数調査は、県農業技術防除センター(佐賀市川副町)が県内の水田で定期的に行っている。2020年度から調査を始めた唐津市、玄海町地区では、20、21年度は1平方メートル当たり1・6匹だったが、22年度は1・8匹、23年度は3・4匹と増加。今年5月の調査では6・8匹で、平年の3倍超に達していることが分かったという。

 市農林課によると、食害は武雄市武内町や北方町、山内町などでも確認されている。近年は冬場の平均気温が以前ほど下がらないことから、死なずに土の中で越冬する個体が急増している可能性が高いという。

 同課は「駆除に向けて取り組んでほしいことを講習会の受講者に説明し、効果が高まるようにしていきたい」と話している。

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