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竜王戦あわら対局、藤井聡太竜王と佐々木勇気八段への花束贈呈者決まる…朝倉象棋は女流棋士が熱戦

読売新聞 / 2024年9月1日 21時51分

公開対局で勝利した和田女流二段(福井市で)

 第37期竜王戦七番勝負第2局(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)を記念し、福井市の県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館分館で1日、16世紀に武士らが使ったとされる将棋駒「 酔象 すいぞう」を取り入れた朝倉 象棋 しょうぎの公開対局が行われた。将棋ファンら約100人が見守る中、出演した女流棋士の酔象が盤上で躍動し、朝倉象棋ならではの熱戦が繰り広げられた。(荒田憲助)

和田あき女流二段が手厚い攻めで脇田菜々子女流初段に勝利

 公開対局は県主催の「将棋まつり in 一乗谷」(読売新聞福井支局後援)の一環。共催する県将棋連盟によると、朝倉象棋は、▽酔象の最初の位置は王将の前で真後ろ以外の全方向に進める▽敵陣に入ると真後ろにも動けて王将と同じ価値の「太子」に成る▽相手の王将と太子を取れば勝ち▽自分の酔象が太子に成った直後の1手で相手に王将と太子の両方が取られず残った場合も勝ち――というルールを採用する。

 この日は、和田あき女流二段と脇田菜々子女流初段が対局。終盤に和田女流二段が酔象を他の駒と連携させた手厚い攻めを見せ、最後は酔象を犠牲にして相手の玉を詰ませて勝利した。脇田女流初段は酔象を前進させたが、敵陣への到達が間に合わなかった。

 対局後、和田女流二段は「酔象で攻めて太子を作るのも、相手の玉を捕まえるのも両方狙えて、朝倉象棋らしい将棋が指せた」と振り返り、脇田女流初段は「和田さんの酔象に 翻弄 ほんろうされた。また指してみたい」と語った。

 対局中には、藤井聡太竜王(22)の師匠・杉本昌隆八段と山田久美女流四段の大盤解説もあり、杉本八段は「かつて将棋がどのように指されていたかがわかって面白い。将棋界でも盛り上がり、いつか『朝倉竜王』のタイトルができたら」と総括した。

竜王戦第2局へ「花束贈呈の練習をしておきたい」

 「将棋まつり」の会場では、第28回越前朝倉象棋大会(県将棋連盟主催、読売新聞福井支局など後援)も同時開催され、例年の2倍の計約70人が県内外から参加した。

 大会はレベルに応じ5部門に分かれて行われ、県内の小中高校生が対象のジュニア部門では、男子の部で福井市立明道中1年須長篤司君(12)が優勝。女子の部は福井工大福井高3年岩井 心優 みゆさん(17)が制した。2人は竜王戦あわら対局の前夜祭(10月18日、グランディア芳泉)で、藤井竜王と挑戦者の佐々木勇気八段(30)に花束を贈呈する。

 須長君は「酔象で攻める作戦がうまくいってうれしい。花束贈呈の練習をしておきたい」、岩井さんは「酔象が加わるだけで普段の将棋と攻めも守りも変わり、面白い。前夜祭は今から緊張するが、一生に一度の機会なので楽しみたい」とそれぞれ語った。

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