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特殊詐欺被害を防いだ人に特典、カラオケや温泉施設が無料に…埼玉県警が積極的な声掛けに期待

読売新聞 / 2024年9月2日 11時7分

特殊詐欺被害を防いだ一般の人に交付される「功労者証」

 特殊詐欺の被害を防いだ人は、カラオケや温泉施設が無料――。埼玉県警がこんな特典を用意している。銀行やコンビニ店で高齢者らに積極的に声をかけてくれる一般の人を増やそうと、昨年11月に始めた取り組みで、先月までに功労者として46人が表彰された。

 県警から8月27日に「功労者証」を交付されたのは、同県草加市のパート黒川静さん(49)。市内の銀行で同月5日、慌てた様子で電話をしながらかばんの中を探る高齢女性を見かけ、「詐欺じゃないですか?」と声をかけた。電話を代わり、「警察に相談する」と伝えると切れた。相手は還付金があるとかたり、送金させようとしていたという。

 功労者証を示せば、カラオケや温泉施設、焼き肉店、動物園など県内238施設で、料金割引や一部無料などの特典を3回まで受けることができる。一部時間帯の室料を無料にする「カラオケBanBan」の運営会社は「詐欺を防いだ人には、いつも以上にカラオケを楽しんでほしい」。黒川さんは「功労者証は家族と話し合って大事に使いたい」とうれしそうに笑った。

 県警によると、功労者証を受け取った人が防いだ詐欺の被害額は計720万円を超える。一般の人の防犯意識向上が目的で、声かけが励行されている金融機関職員やコンビニ店員は交付の対象外としている。京都府警や島根県警なども、詐欺を防いだ一般の人にクオカードを贈呈している。

 警察庁のまとめでは、昨年1年間に確認された特殊詐欺事件は1万9038件。今年も6月末までで8917件(暫定値)に上る。

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