広島市の診療所で塩素ガス発生か、隣の総合病院に数十人が避難…９人が気分不良訴え

消防隊員らが駆けつけ、騒然となる診療所周辺（２日午前１０時３分、広島市中区で）＝柴山倫太朗撮影

　２日午前９時３０分頃、広島市中区中島町の診療所「中島土谷クリニック」の女性職員から「薬剤を混ぜ、塩素のようなものが発生した。体調不良者が数人いる」と１１９番があった。広島市消防局などによると、隣の土谷総合病院に数十人が避難した。９人が頭痛など気分不良を訴えているが、重篤な人はいないという。

　診療所の職員が次亜塩素酸と酢酸を誤って混ぜ、塩素ガスが発生したとみられ、消防隊員が中和作業に当たった。

　現場には消防車や救急車計１０台以上が出動し、一時騒然となった。健康診断で診療所を訪れていた６０歳代の女性は「着替えの最中に避難の呼びかけが聞こえ、びっくりした。塩素ガスと聞いたけれど、私は臭いを感じなかった。（避難した人は）３０人以上いたと思う」と話した。