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親族17人犠牲のガザ出身選手、パラ出場…「戦争で障害負った人の声代弁する」「世界は目を覚ませ」

読売新聞 / 2024年9月3日 5時50分

8月30日、陸上男子砲丸投げに出場したアルディーブ選手=AP

 【パリ=森井雄一】パリ・パラリンピックで唯一パレスチナ代表に選ばれたガザ出身のファディ・アルディーブ選手(40)が、陸上男子砲丸投げに出場した。結果は8メートル81で10位に終わったが、観客から大きな拍手が送られた。

 仏報道などによると、アルディーブ選手は2001年、第2次インティファーダ(反イスラエル蜂起)の最中にイスラエル兵に背中を撃たれ、下半身不随になった。車いす生活となったが、障害者スポーツのやり投げや円盤投げなどにも取り組み、現在はフランスを拠点に車いすバスケの選手として活躍している。

 ガザの戦闘で親族17人を失った。弟からの電話を何度も取りそびれ、その翌日に弟が殺害されたと知った。それでも「パレスチナは死にかけていないことを世界に示すため、パリで旗を掲げる」と語り、開会式では唯一の選手として旗手を務めた。

 パラ出場は直前に決まり、練習期間は25日しかなかったという。8月30日の砲丸投げ決勝では、失格者を除くと最下位の10位となったが、投てき後にはすっきりとした表情を見せた。

 アルディーブ選手は競技後、「ガザで殺された4万人以上の人々、負傷者、戦争で障害を負った人たちの声を代弁するためにここにいる。世界は目を覚まし、戦争を止めなければならない」と訴え、会場を後にした。

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