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車いすラグビー、悲願の頂点に導いた守備力…左脚切断事故で友人3人亡くした池透暢「背中を押してくれたのかな」

読売新聞 / 2024年9月3日 11時26分

車いすラグビー決勝で米国を破って金メダルを獲得し、喜び合う池透暢(左)と池崎大輔(2日、パリで)=古厩正樹撮影

 【パリ=読売取材団】第17回夏季パラリンピック・パリ大会は第6日の2日、車いすラグビー決勝で日本が米国を48―41で破り、金メダルを獲得した。この競技で日本の金メダルは初めてで、2016年リオデジャネイロ大会、21年東京大会の銅に続いて3大会連続のメダル獲得となった。

「最高の場所・最高のプレー・最高の結果」

 2大会連続で銅メダルの後にたどり着いた、悲願の頂点だ。車いすラグビーの日本を引っ張ってきた主将の池 透暢 ゆきのぶ(44)(日興アセットマネジメント)は、「すべてのものが素晴らしく、美しく、こんな最高の場所で、最高のプレーをして、最高の結果。スポーツ選手として最高の瞬間だった」と歓喜に浸った。

 日本はメンバー12人のうち11人が東京大会の経験者。第1ピリオドで3点をリードされても、チームとして磨いてきた連係と信頼は、みじんも揺るがなかった。堅い防御で相手のミスを誘い、前半のうちに逆転。池や若きエースの橋本勝也(22)(同)らが得点を重ね、乗松聖矢(34)(SMBC日興証券)や女性の倉橋香衣(33)(商船三井)ら障害が重い選手の守備力も光った。

 3大会連続出場の池は金メダルをかけられると、右手で掲げた。2000年3月、全身の75%をやけどし、左脚を切断した交通事故で、同乗していた友人3人を亡くしており、「奇跡のような瞬間を僕にくれたので、もしかしたら背中を押してくれたのかな」。亡くなった友人たちへの感謝の思いを込めたという。

 池と同様に3度目の出場で初めて優勝を果たした乗松は、声を震わせながら言った。「障害があるないにかかわらず、人は夢や目標を持てば輝ける。僕はまだ夢をかなえたことがなかったけど、これで伝えられる。それが一番うれしい」(杉野謙太郎)

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