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「金」「世界新」には届かなかったが…知的障害の山口尚秀、母の願い「思いやり」は達成

読売新聞 / 2024年9月3日 17時46分

競泳男子100メートル平泳ぎの表彰式で銅メダルを手にする山口尚秀選手(右)(2日、パリ郊外で)=木佐貫冬星撮影

 【パリ=波多江一郎】「コングラチュレーションズ(おめでとう)」。共に表彰台に立った選手に英語で話しかけ、祝福した。2日に行われたパリパラリンピックの競泳男子100メートル平泳ぎ(知的障害)で東京大会Vの山口尚秀選手(23)は3位で、目標だった自身の世界記録更新と金メダルに届かなかったが、「プレッシャーの中で頑張った」と充実した表情を浮かべた。

 愛媛県今治市出身。母・由美さん(55)によると、障害のため「子どもの頃は集団行動が苦手で、感情のコントロールが難しくなることがあった」が、小学4年から本格的に始めた水泳を通じて成長。選手としても才能を開花させ、初出場した2021年東京大会100メートル平泳ぎで世界新をマークし、金メダルに輝いた。

 昨夏の世界選手権で同種目3連覇を達成した際、優勝を逃した選手から握手で健闘をたたえられた。知的障害があっても、他者を気遣う海外選手の姿に、由美さんは「パリで1位になれなくても優勝選手をたたえられたらいいね」と、山口選手と話し合ってきた。

 迎えた今大会の表彰式。1位のカナダ選手と2位のオーストラリア選手と抱き合って喜び、白い歯を見せた。「健闘をたたえ合うことができたし、記念になるメダルが取れて良かった」と言い切った。

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