財政難の埼玉県久喜市、学校給食費「公会計化」取りやめなどで予算１億円を削減へ

　埼玉県久喜市は２日、財政難を受け、２０２４年度一般会計当初予算に計上した２３事業（計１億３６０万円）の予算執行を停止する方針を市議会全員協議会で示した。

　各学校で行っていた給食費の徴収や管理業務を市教育委員会が担う「公会計化」事業（１９５０万円）を取りやめるほか、寺田公園テニスコート（市菖蒲町菖蒲）の改修工事（５０万円）などを延期する。地元産をＰＲするシールを農産品に貼るブランド化推進事業（３０万円）は、予算をかけずに進める。市議会１１月定例会に提出する一般会計補正予算案で、これらの事業を減額補正する。

　同市の２４年度当初予算では、老朽化した小中学校の建物の補修（３０億円）や義務教育学校の開設準備（１５億円）などが重なり、財政調整基金などから６８億円を繰り入れる措置を取った。市は、２５年度は同基金などからの繰り入れを行わずに予算編成する目標を掲げている。