1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「女流棋士」の西山朋佳・女流三冠、初の女性「棋士」目指し10日から五番勝負

読売新聞 / 2024年9月4日 11時53分

棋士編入試験の受験資格を獲得し、笑顔を見せる西山朋佳女流三冠(7月4日、東京・将棋会館で)=若杉和希撮影

 将棋界でこれまで男性しかいなかった「棋士」(四段以上のプロ)を目指し、「女流棋士」の西山朋佳女流三冠(29)が、10日から棋士編入試験の五番勝負に臨む。試験官の棋士に3勝すれば、史上初の女性棋士が誕生する。現在のプロ制度の原型ができて100年となる今年、新たな歴史が刻まれるのか注目が集まる。(大阪本社編集委員 渡辺達治)

 棋士の制度は1924年に東京将棋連盟(後の日本将棋連盟)が結成された後、整備された。現役の棋士は172人(3日現在)。性別は問わないが、競技人口が少ない女性がなったことはない。女流棋士は棋士とは別制度で、74年に設けられ、現在は80人(同)。

 棋士になる主なルートは、日本将棋連盟の養成機関・奨励会で最上位の三段リーグを勝ち抜くこと。年2回のリーグ戦(現在44人)で上位2人に入るか、次点(3位)に2回なれば、棋士に昇格できる。西山さんも三段リーグで戦い、1回次点を取ったが、26歳の年齢制限が迫り、2021年に退会。女流棋士に転向した。

 もう一つのルートがアマチュアや女流棋士を対象とする編入試験だ。西山さんは昨年6月~今年7月、棋士らを相手に13勝7敗と健闘し、受験の条件である「直近の成績で10勝以上かつ勝率6割5分以上」を自身初めて満たした。06年に制度化された現行の編入試験で3人が合格したが、22年に女性で初挑戦した福間香奈女流五冠(32)は敗退した。

 今回の試験官は、第1局(10日、東京・将棋会館)の高橋佑二郎四段(25)ら20歳代の5人が務める。第3局以降は大阪で行われる。

 谷川浩司十七世名人(62)は「連盟100周年の節目に西山さんが挑むことは縁を感じさせる。棋士に昇格すれば、後に続く女性たちのための道ができる」と期待を寄せている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください