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「腕がないと特別視されるのイヤ」…サーフィンもスキーも挑戦した20歳田中映伍、初出場で入賞

読売新聞 / 2024年9月4日 19時39分

男子50メートル背泳ぎで6位となり、プールサイドで一礼する田中映伍選手(3日、パリ郊外で)=木佐貫冬星撮影

 3日に行われたパリパラリンピックの競泳男子50メートル背泳ぎ(運動機能障害S5)決勝で、田中映伍選手(20)(東洋大)が自身の持つ日本記録を0秒37更新する36秒24で6位に入った。

 田中選手は生まれつき両腕がないが、水泳以外にサッカーやスキーなど多くのスポーツに親しんで体を鍛えた。特に地元の神奈川県茅ヶ崎市の湘南の海で楽しんだサーフィンでバランス感覚を養い、泳ぎにも生きているという。レースでは日本新を出し、「大観衆の前で楽しみながら泳げた」と屈託のない笑顔を見せた。

 4歳からスイミングスクールに通い、小学3年生の頃からサーフィンも始めた。至難の業だったが、何度も挑戦するうちに膝を器用に曲げて波に乗れるようになった。サッカーでは、転んでもめげずに兄と一緒にボールを追いかけ、家族で行くスキーも楽しんだ。「やりたいと言ったことは全部やらせてきた」と父の一郎さん(50)は振り返る。

 腕がないからと特別視されるのが嫌で、中学の頃は用意された手すりつきのいすを使わず、クラスメートと同じいすを使った。体育祭の競技の練習で転倒した際、担任教諭が「映伍はやらなくていいよ」と言うと、「絶対に出る」と目の色を変えて頑張った。

 水泳は高校3年から本格的な指導を受け、代表入りした。今大会は「自己ベストで入賞」の目標を達成し、「4年後は世界と対等に戦えるよう頑張りたい」と、先を見据えた。

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