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エアロビクスと栄養指導の組み合わせで「認知機能」向上を確認…神戸大などのチーム

読売新聞 / 2024年9月4日 21時4分

 エアロビクスや栄養指導などを組み合わせたプログラムに1年半参加した高齢者の認知機能が大きく向上することを確認できたと、神戸大などのチームが発表した。認知症予防につながる成果だといい、論文が4日、国際学術誌に掲載された。

 認知症の患者数は2025年に471万人になると推定されている。最も割合が多いアルツハイマー型で進行を遅らせる薬が近年登場したが、ほとんどの場合、根治する治療法はない。

 そんな中、チームは15年に発表されたフィンランドの研究に着目。運動やバランスの良い食事が認知機能の低下を抑える可能性を示したもので、世界中でこの知見を基にした予防策の開発が進んでいる。

 チームは、エアロビクスなどを取り入れた週1回90分の運動教室、月1回の栄養指導、貸し出したタブレット端末による認知機能トレーニングなどを組み合わせた実証実験を計画。

 兵庫県丹波市で、物忘れなどの自覚症状があり、認知症リスクを高める高血圧などがある65歳以上の男女約200人を、プログラムに参加する集団としない集団に分けて、認知機能の変化を調べた。

 その結果、プログラムに参加した集団は、不参加だった集団に比べ、記憶力や集中力などを総合した点数の上昇する幅が大きかった。

 チームは今後、プログラムの有無が実際に認知症の発症に影響するのかを追跡調査する方針だ。 古和久朋 こわひさとも教授(神経内科)は「いったん神経細胞が失われると機能を戻すのは難しい。その前にできることとして、地域での予防法の確立を目指したい」と話した。

 高齢者の健康対策に詳しい鹿児島大の 牧迫 まきざこ 飛雄馬 ひゅうま教授(健康科学)の話「認知症対策の将来を考える上で重要な成果だ。社会に浸透させるためには、どこでも誰でも取り組めるような工夫が必要だろう」

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