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東日本大震災を引き起こしたプレート境界調査、探査船「ちきゅう」が宮城県沖へ出航へ

読売新聞 / 2024年9月5日 20時15分

宮城県沖で海底掘削調査を行う地球深部探査船「ちきゅう」(5日、静岡市の清水港で)

 2011年の東日本大震災を引き起こした地震のメカニズムを解明するため、世界最高レベルの掘削能力を持つ日本の地球深部探査船「ちきゅう」(全長210メートル、重さ5万6752トン)が6日、静岡市の清水港から、宮城県沖に向けて出航する。大規模な掘削で地震で大きくずれ動いたプレート(岩板)境界の状況を調べ、次の地震を起こす恐れがある「ひずみ」がたまり始めているかを確認する。

 掘削調査は地震翌年以来で、海洋研究開発機構を中心とする日米欧豪などの国際研究チームが、宮城県沖約200キロ・メートルの日本海溝で行う。3か月超の調査の総運航費は39億円。

 東日本大震災では、日本海溝付近のプレート境界が最大50メートル以上ずれた。想定より海底から浅い場所が大きく動き、海水を押し上げて津波を発生させた。

 前回調査では、プレート境界がずれてたまっていたひずみが解放された様子が確認できた。

 今回は、船上からドリル付きのパイプを水深約7000メートルの海底におろし、地下約950メートルまで掘る。試料をつり上げて地質状況を分析して前回と比較することで、一度解放されたひずみが再びたまり始めているかわかるという。

 共同首席研究者として乗船する同機構の小平秀一理事は、「再び力が蓄えられ始めているか確認できる重要なタイミングだ。データ計測を通じて、地震を引き起こした断層の仕組みに迫りたい」と話している。

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