鉄道無線を傍受し動画投稿サイトで公開、電波法違反容疑で男を逮捕…音声には人身事故のやりとりも

押収された受信機やアンテナなど（中村署で）

　鉄道の業務用無線を傍受し、無断で動画投稿サイトで公開したとして、愛知県警中村署は名古屋市瑞穂区、無職の男（５２）を、電波法違反容疑で逮捕した。逮捕は４日。県警によると、鉄道無線の公表を同法に違反する行為として摘発するのは、県内で珍しい。公開が確認された無線は、ＪＲ東海、名古屋鉄道、近畿日本鉄道の３社分という。

　発表によると、男は７月、乗務員と運転指令が鉄道会社の業務用無線を使ってやり取りしている会話などを傍受し、音声をそのまま動画投稿サイトで公開した疑い。

　県警は４日、男の自宅を捜索し、無線機やアンテナなどを押収。調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めている。

　電波法は、特定の相手に対する無線通信を傍受し、内容を漏らすことを禁じている。捜査関係者によると、動画サイトで、自宅からの風景をライブ配信した際、鉄道会社の音声を流していた。その中には人身事故のやりとりも含まれていたという。

　ＪＲ東海は読売新聞の取材に「警察に相談しており、厳正に対処してもらいたい」とコメントした。