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自由な社風、高待遇、仕事のやりがい「新卒入社の若手がすすめる企業ランキング」5大総合商社を押しのけた1位は?

J-CASTニュース / 2024年9月5日 18時5分

自由な社風、高待遇、仕事のやりがい「新卒入社の若手がすすめる企業ランキング」5大総合商社を押しのけた1位は?

若手にも任せてもらえる(写真はイメージ)

「ああ、この会社に入って本当によかった」。心の底からそう思えて、後輩や友人にもオススメしたい企業はどこか――。

就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク(東京都渋谷区)が2024年8月20日、「新卒入社の若手社員がおすすめする企業ランキング」を発表した。

入社まもない若手社員が、大いに納得する待遇や社風を持っている企業の特徴とは? 担当者に聞いた。

トップは電通総研、外資系が30社中9社も

OpenWorkは、社会人の会員ユーザーが自分の勤め先の企業や官公庁など職場の情報を投稿する国内最大規模のクチコミサイト。会員数は約665万人(2024年7月時点)という。企業の評価を「待遇面の満足度」「社員の士気」「風通しの良さ」「社員の相互尊重」「20代成長環境」などの8つの指標を5段階で評価している。

今回の調査では、2020年以降に新卒入社した社員に限定、約4万8000件の投稿から「あなたはこの企業に就職・転職することを親しい友人や家族にどの程度すすめたいと思うか?」という質問に0~10点で回答するネットプロモータースコア(NPS)を集計し、ランキングを作成した。

その結果、1位に電通のシンクタンク電通総研、2位に外資系の中外製薬、3位に総合商社の住友商事、4位に同三井物産、5位にソニーグループの持ち株会社ソニー。

6位に米国に本拠を置く巨大IT企業アマゾン ウェブ サービス ジャパン、7位にスマホ用ゲーム開発・配信のディー・エヌ・エー(DeNA)、8位に総合商社の伊藤忠商事、9位に同丸紅、10位に電通となった。

30社のうち9社が外資系企業となった。

外資系は「平等」が合言葉、役員と一緒にボランティア活動

J‐CASTニュースBiz編集部は調査を行なったオープンワーク広報担当者に話を聞いた。

――電通総研が5大商社を上回る人気ですが、どういう点の評価が高いのでしょうか。

広報担当者 ランクインした上位企業に共通しているのは、「風通しの良さと」と「社員の相互尊重」の精神です。入社年次に関わらず意見を言いやすいフラットな環境を評価する声です。それと、電通総研の場合は、給与や福利厚生の素晴らしさもコメントに表れています。

電通総研「風通しが良く、社外のイベントが多い印象。手を上げればやりたいことを積極的にやらせてくれる印象。自発的に行動する人、コミュニケーション能力が高い人が多いと感じる」(技術、女性)

電通総研「29歳、残業0時間で年収1000万超え。仕事を頑張ればボーナスは1.4~2倍になる。とても恵まれていると思う」(ITコンサルタント・事業開発、女性)

――外資系が9社入っていますが、人気が高い理由は何でしょうか。

広報担当者 外資系企業のクチコミからは、社員同士の上下関係をあまり感じさせないフラットな社風を評価する声が寄せられました。

上司や先輩社員と対等に意見を交わすことができる環境は、若手にとってより多くのフィードバックを受けることができ、スキル向上にもつながります。成長の実感を得られる環境が、「周囲にすすめたい」と評価されるポイントであることがうかがえます。

中外製薬「組織体制については、以前は部署間でのコミュニケーションに一定のハードルが存在していたものの、最近はさまざまなツールを用いて、壁を取り払う取り組みがなされている」(営業、男性)

セールスフォース・ジャパン「フラット、オープンな社風。いわゆる上下関係はあまり感じない。『平等』ということが、会社のコアバリューの1つとして社内に浸透している。役員の方と一緒にボランティア活動に参加したり、ボランテイア活動が終わった後一緒に飲みに行ったりすることもよくある」(サポートエンジニア、男性)

PwCアドバイザリー「全社的にグローバルな雰囲気が強く、組織の風通しはとても良い。上下関係も強すぎず、上の職位相手でも対等な関係で論点についてディスカッションできることが多い」(M&A、男性)

アマゾン ウェブ サービス ジャパン「新卒の基本給は500~600万円の間。入社直後には、かなりの額のサインインボーナスがさらに加算され、サインインボーナスが終了した後には、RSU(譲渡制限付株式ユニット)による株付与が始まるので、現在の給与水準には全く不満はない」(テクニカルサポート、男性)

意外と若手の意見を尊重、縦社会ではなくなった総合商社

――総合商社が上位30社に5社、特に上位10位に4社も入っていますが、総合商社の強みは何でしょうか? 商社は最初の配属先でコースが決まってしまうと言われますが、配属ガチャや年功序列の問題を克服しているのでしょうか。

広報担当者 総合商社のクチコミを見ると、やはり高く評価されているのは高年収・高待遇に関する点です。さらに近年では、年功序列の企業文化が残るものの、実力のある社員が評価される人事制度に変わろうとしている様子がうかがえます。

8位の伊藤忠商事は、年功序列に基づき基本的には入社歴をベースに給与が決まるものの、社員一人ひとりが目標を設定し、達成度合いによって評価をする「目標管理制度(MBO)」が浸透しており、納得感がある、といった声が見られました。

伊藤忠商事「朝型勤務を積極推進しており、20時以降の残業は原則禁止。勤務時間内の効率性は求められるものの、ワークライフバランスは商社の中では非常に良いと思います」(職能、男性)

住友商事「意外と若手の意見も尊重され、皆様が想像される縦社会ではない点が特徴。人格者が多く、働くうえでのストレスが極めて少ない」(営業、男性)

三井物産「中堅若手の中でも、実力に応じて給与差をつける動きが進んでおり、それに伴う満足度の上昇が見られる」(営業、男性)

丸紅「給与制度:年功序列である程度までは自動的に上がっていくが、人事制度が変化し、バンドの上がり具合が緩やかになったように感じる」(コーポレート、男性)

環境に携わり、社会課題解決に貢献できる超個性派企業

――超有名企業が並びますが、15位の「栗田工業」(東京都中野区)が目を引きました。終戦直後に引揚船・千歳丸の機関長を務めた元海軍将校の栗田春生が、海軍の技術を生かして設立。半導体や液晶の製造に欠かせない超純水を製造する独特の技術を持った会社です。しかも、創業者一族は経営にタッチしていないようです。この超個性派の栗田工業がなぜランクインしたのでしょうか。

広報担当者 クチコミからは、社会課題の解決に貢献できることや、若手のうちから裁量をもって仕事にチャレンジできることに働きがいや成長実感を得ている様子がうかがえました。専門性の高いスキルや知識を身につけることができる点も、評価されるポイントと言えそうです。

栗田工業「(働きがいは)規模が大きい仕事ができる、裁量性を持って仕事をすることができるところです。複数の産業の水処理設備設計を担当することで、幅広い産業ごとの特長をつかみ、知見をつけることができます」(設計、男性)

栗田工業「社会課題を解決するような仕事がしたい。若いうちから、大きい仕事を任される。環境に携わる仕事をすることができるため、入社理由は妥当であった」(営業、男性)

――今回の調査で特に強調しておきたいことがありますか。

広報担当者 ランキング上位30社の「待遇面の満足度」スコア(5点満点)は、平均3.98点となり、軒並み高評価となりました。

給与や賞与、福利厚生などの待遇は、生活の基盤を支える重要な要素です。自分のキャリアを長期的に考えるうえでも、待遇がどのように変わるか、昇進・昇給の仕組みなどについて理解することが必要と言えます。

企業が発信する情報だけでなく、実際に働いた経験のある社員からのクチコミなどと合わせ、企業について立体的に知ったうえで就職先を決めることが、入社後のミスマッチや後悔を減らすために大切なのではないでしょうか。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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