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山梨・甲州の太陽光発電施設で銅線1806m盗んだ容疑、カンボジア人の男2人逮捕…時価762万円相当

読売新聞 / 2024年9月8日 15時59分

 太陽光発電施設から大量の銅線ケーブルを盗んだとして、山梨県警は5日、カンボジア国籍で、群馬県大泉町、無職の男(28)(窃盗罪などで起訴)、同国籍の男(30)(入管難民法違反などで起訴)の両被告を窃盗容疑で逮捕したと発表した。県内では銅線が盗まれる事件が相次いでおり、県警は余罪があるとみて捜査を進めている。

 発表などによると、両被告は、複数の人物と共謀し、今年4月26日午後7時45分頃~同27日午前10時45分頃、甲州市塩山平沢の太陽光発電施設で、銅線ケーブル約1806メートル(時価計約762万円相当)を盗んだ疑い。2人とも「仲間と一緒に盗んだ」と容疑を認め、余罪についてもほのめかしているという。

 現場は、甲州市立玉宮小学校から北東に約2キロ離れた人通りの少ない林道付近。銅線ケーブルは工具で切断された後に乗用車で運ばれ、県外の金属買い取り業者に全て売却されていたという。

 28歳の被告は今年5月に道路交通法違反(一時不停止)容疑で逮捕され、30歳の被告は7月に入管難民法違反(不法残留)容疑で逮捕されていた。防犯カメラの映像などから今回の容疑が浮上、28歳の被告は7月9日に、30歳の被告は9月5日に逮捕された。

外国人グループ、広範囲で窃盗

 銅線の盗難被害は近年、全国的に急増。外国人グループが広範囲で盗みだし、売却しているケースも多い。

 県警によると、2022年に22件(5103万円)だった県内の被害額は、23年は約3倍の67件(2億2152万円)にふくれあがった。今年はさらにペースが上がり、7月末までに87件が確認され、被害額は2億225万円に上る。

 各地で摘発も相次ぎ、8月には警視庁がタイ国籍の男らを窃盗容疑で摘発。全国各地で銅線ケーブル盗を繰り返していたとみられている。県警幹部は「金属価格が高騰する中、屋外の銅線ケーブルは盗みやすく、(外国人グループからみれば)野原に『宝』が埋まった状態だろう」とまゆをひそめる。

 背景には銅の取引価格上昇があるとされる。非鉄金属大手のJX金属(東京都)によると、国内取引の基準となる「銅建値」は、今年5月、月平均1トン当たり164万円を記録し、データが公表されている1979年以降で最高値を更新。電気自動車のモーターなどに使われて需要が高まり、価格が上昇しているという。

 県警は、太陽光発電施設や工事現場を巡回するなどして警戒を強めるとともに、防犯カメラ導入などの対策を呼びかけている。(瀬田糸織)

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