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上地結衣に6年前は頼り切りだった田中愛美、絶妙ドロップショットで栄冠…「ペアが田中だったから負けたとは言わせない」

読売新聞 / 2024年9月6日 6時37分

女子ダブルスで金メダルに輝いた上地結衣(右)、田中愛美組(5日、パリで)=須藤菜々子撮影

 パリパラリンピックは5日、車いすテニス女子ダブルス決勝が行われ、上地結衣(三井住友銀行)、田中愛美(長谷工コーポレーション)組がディーデ・デフロート、アニク・ファンクート組(オランダ)に対し、4―6、7―6からのマッチタイブレイクを10―8で制して金メダルに輝いた。この種目で日本勢は初優勝で、オランダ勢の9連覇を阻んだ。

 上地と田中の粘り勝ちだった。オランダは女子ダブルスで8連覇中。強敵を執念ではねのけ、日本女子として初の頂点に立った。

 第1セットは接戦の末に落としたが、第2セットは一進一退の中でタイブレイクに持ち込んで奪取。ショットをしぶとくつなぎ、東京大会優勝の格上ペアを追い詰めていった。セットカウント1―1としてマッチタイブレイクにもつれ込むと、ギアを上げたような上地の強打が次々に決まり、点差を広げていく。最後は相手のスマッシュがラインを割り、2人そろって両手を突き上げた。

 上地と田中がこれまでペアを組む機会は決して多くなく、大会前の練習も直前の1週間ほど。それでも上地が広い守備範囲でカバーし、田中も懸命に拾ってラリーをつなぐスタイルで勝ちを重ね、試合ごとにお互いの強みを確認していった。

 6年前のアジア・パラでもペアを組んで銀メダル。当時の田中は上地に頼り切りで何もできなかった悔しさを胸に、再びペアを組む日を思い描いて努力を重ねた。この日の田中は相手の前に落とす絶妙なドロップショットを織り交ぜて、苦しめた。試合後は「ペアが田中だったから負けたとは言わせないと思って最後まで集中力を切らさずできた」と胸を張った。

 金メダルを決めると顔をくしゃくしゃにして抱き合った2人。上地は「本当に頼もしい」と田中をねぎらった。試合時間は3時間。いかに耐え忍んで頂点に立ったかを数字も物語っていた。(森井智史)

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