クシュタール首脳、セブン＆アイ買収実現に自信…「ともに成長し成果もたらす素晴らしい機会」

アリマンタシォン・クシュタールの店舗（２日、カナダ・モントリオールで）＝小林泰裕撮影

　【ニューヨーク＝小林泰裕】セブン＆アイ・ホールディングスに対する買収提案を巡り、カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールのアレックス・ミラー最高執行責任者（ＣＯＯ）は５日、「ともに成長し、関係者に魅力的な成果をもたらす素晴らしい機会になると考えている」と話し、買収の実現に自信を見せた。

　ミラー氏は６日付でクシュタールの最高経営責任者（ＣＥＯ）に昇格する。ミラー氏は５日に開催された決算説明会で、「セブン＆アイのビジネスモデルに深い敬意を持っている」と評価。その上で「私たちは他社との合併を通じて成長してきた」と言及し、「この経営統合の実現に自信を持っている」と強調した。

　また、財務担当の幹部は「私たちには強力な銀行やパートナーがいる」と述べ、「必要ならレバレッジを高めることも検討する」として、買収価格を引き上げる可能性も示唆した。

　セブン＆アイはクシュタールの買収提案に対し「買収価格が不十分」と回答する見通しだ。今後も協議は続ける方針だが、クシュタールの経営トップが交代することで、交渉状況に変化が生まれる可能性もある。