1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

TSMC進出の経済効果は11兆1920億円、「第2工場」の新設決定で大幅上方修正

読売新聞 / 2024年9月6日 9時0分

TSMCの第1工場(左)と隣接する第2工場の建設予定地(右)(2月、熊本県菊陽町で、読売機から)=秋月正樹撮影

 九州フィナンシャルグループ(FG)は5日、台湾積体電路製造(TSMC)の進出による熊本県への経済波及効果が、2022~31年の10年間で11兆1920億円に上るとの推計を発表した。新たに建設が決まった第2工場の効果を織り込むことで、昨年8月の前回推計値(6兆8518億円)から大幅に上方修正した。

 TSMCは熊本県菊陽町で年内に半導体の量産を始める予定の第1工場の隣接地に第2工場を新設し、27年の完成を目指す計画を明らかにしている。

 試算には、TSMCの第1、第2工場だけでなく、工場の新設や増設の計画を発表したソニーグループや三菱電機などの動きも含めた。部品発注など、半導体生産に伴う波及効果は7兆5343億円に上り、前回から82・0%増加すると見積もった。生産に加え、土地の造成など、設備投資に伴う波及効果も、34・9%増の3兆6577億円に上ると試算した。このうち2兆円超が、第2工場の建設などが本格化する25~27年の3年間に集中すると見込んだ。

 企業進出や投資は10年間で171社に上るとした。既に海外の企業だけで約70社が、県内に事務所を置くなどの動きがあるという。

 推計では、これらの波及効果が県内の総生産を1割以上、押し上げるとしている。県内の雇用者1人当たりの報酬額に換算すると、年間38万円のプラスになるとの見通しを示した。

 九州FGの笠原慶久社長は同日の記者会見で、取引先の一部がTSMCのサプライチェーン(供給網)に参画することが決まったことを明らかにした。その上で、「県内の企業がサプライチェーンに入れば入るほど、経済波及効果は大きくなる。しっかり応援していきたい」と述べた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください