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「一番練習した技で勝てた」…女子初「金」の広瀬順子、「東京でメダルなし」の悔しさ晴らす

読売新聞 / 2024年9月7日 5時10分

柔道女子57キロ級の表彰式で金メダルを手にする広瀬順子(6日、パリで)=古厩正樹撮影

 6日に行われたパリパラリンピックの柔道女子57キロ級(弱視)で、広瀬順子(SMBC日興証券)が決勝でウズベキスタン選手に一本勝ちし、金メダルを獲得した。柔道女子の「金」は初めて。広瀬は2016年リオデジャネイロ大会では「銅」、前回21年の東京大会は5位だった。男子73キロ級(弱視)で瀬戸勇次郎(九星飲料工業)が決勝でジョージア選手に一本勝ちし、金メダルに輝いた。瀬戸は2大会連続のメダル獲得。

 決勝の2分過ぎ、かけた体落としで相手を倒しても、広瀬は技が決まったかわからなかったという。審判が一本勝ちを告げると、ホッとしたような優しい笑みを浮かべ、相手が体を起こすのを待った。

 「不安でいっぱいだったので、すごくうれしいです。自分の悔いの残らない試合ができて、本当に良かった」

 リオデジャネイロ大会の銅メダリストも、東京大会は3位決定戦で敗れた。技ありで先行していたが、残り26秒で並ばれ、延長で力尽きた。直後は「やり切った気持ちでいっぱい」と思っていたが、時間がたつと「ああしておけば」と悔しさがこみ上げてきたという。その思いが、再びパラリンピックに挑む原動力になった。

 気持ちを新たに向かったこの3年間は、得意の背負い投げばかりに頼らず、技のバリエーションを増やすことに力を入れてきた。この日の準決勝は世界ランキング1位のカザフスタン選手に大内刈りで一本勝ちし、決勝の体落としとともに「一番練習してきた技を出し切って、きちんと投げることができた」と胸を張った。

 30代に入り、家庭への思いも抱えながらも、競技に懸けてきた3年間。パラリンピックの出場権を獲得するまでも長い道のりだったといい、「たくさんの人に支えられてここまで頑張れたので、皆さんの支えがあって取れた金メダルだと思います」。

 戦い終えると、コーチとして支えてくれた夫の はるかさん(45)や、周りの人々への感謝の言葉があふれた。(杉野謙太郎)

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