木村敬一がパラ新記録で１００バタ連覇、５０自との２冠…富田宇宙は「銅」

競泳男子５０メートル自由形で金メダルを獲得した木村敬一（８月３１日、パリ郊外で）＝須藤菜々子撮影

　パリ・パラリンピックは第１０日の６日、競泳の男子１００メートルバタフライ（視覚障害Ｓ１１）決勝が行われ、木村敬一（３３）（東京ガス）が１分０秒９０のパラリンピック新記録で金メダルを獲得した。木村は今大会、５０メートル自由形でも優勝していて、２冠を達成した。富田宇宙（３５）（ＥＹ　Ｊａｐａｎ）は１分３秒８９で銅メダルに輝いた。

　木村は、パラリンピック通算１０個目のメダルで、この種目は２０１２年ロンドン大会の銅、１６年リオデジャネイロ大会の銀、２１年東京大会の金に続く４個目のメダル獲得となった。

　木村は予選を１分１秒４８の全体１位で通過。決勝では序盤からトップに立ち、力強い泳ぎで逃げ切った。従来のパラリンピック記録を１６年ぶりに０秒２２更新した。

　木村は滋賀県出身。先天性の目の病気で、２歳の時に視力を失った。パラリンピックには０８年の北京大会から５大会連続で出場している。

　富田は予選を１分４秒４７の全体２位で通過。決勝では前半を２番手で折り返し、後半ににウクライナ選手に抜かれたが、粘って３位に食い込んだ。

　富田は熊本市出身。３歳から水泳を始めた。１６歳の時に徐々に視野が狭くなる網膜色素変性症が判明し、現在は全盲クラスで泳いでいる。