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開始6秒で技あり、階級変更で体重増もスピード失わず…瀬戸勇次郎が「3戦合計3分」目標に金メダル

読売新聞 / 2024年9月7日 11時47分

男子73キロ級で初の金メダルに輝いた瀬戸勇次郎(上)(6日)=古厩正樹撮影

 パリ・パラリンピック大会は6日、柔道男子73キロ級(弱視)決勝で瀬戸勇次郎(九星飲料工業)が一本勝ちで金メダルに輝いた。前回銅メダルを獲得した66キロ級がなくなったため、より重い階級に挑んでの栄冠だった。

 世界ランキング1位で、日本代表で最も優勝を期待されていたエースの瀬戸が3試合すべて一本勝ち。2週間ほど前から調子が上がらず、長い時間は戦えないという不安があった。「試合時間の目標は(3戦合計で)3分」と自らに課し、素早い勝負を徹底して頂点をつかんだ。

 初戦、準決勝と順調に勝ち進んで迎えた決勝。世界ランク5位のジョージア選手を相手に、開始6秒で得意の背負い投げで技ありを奪った。「柔道を始めて20年間、自分にはこの技しかない」と言うほど、こだわりがある技で主導権を握った。45秒にも出足払いで技あり、合わせ技一本で勝利した。

目標はちょっとオーバーしたが…

 初戦が19秒、準決勝は1分59秒だった。「3分を(試合ごとに)1分、1分、1分と振り分けようと考えていたが、(目標を)ちょっとオーバーした」と笑った。

 福岡県出身。先天性の弱視だったが柔道を4歳で始め、高校3年生だった2017年に健常者の柔道から転向した。東京大会では66キロ級で銅メダルを獲得したが悔しさが残り、練習拠点を変えるなどして更なるレベルアップを図ってきた。

 柔道は東京大会まで全ての視覚障害者が一緒に戦っていたが、今大会から「全盲」と「弱視」にクラス分けされ、体重別の階級は男女それぞれ4階級に統合された。世界の勢力図が変わったが、瀬戸には関係がなかった。体重を増してもスピードを失わず、金メダルが似合う新王者が誕生した。(畔川吉永)

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