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木村敬一が「本命」バタで金メダル…フォーム改造で「全盲の人が体の動かし方を習得するヒントに」

読売新聞 / 2024年9月7日 12時22分

競泳男子100メートルバタフライで金メダルに輝き、観客の声援に応える木村敬一(6日、パリ郊外で)=木佐貫冬星撮影

 パリ・パラリンピックは6日、競泳の男子100メートルバタフライ(視覚障害S11)決勝が行われ、木村敬一(33)(東京ガス)が1分0秒90のパラリンピック新記録で金メダルを獲得した。木村は今大会、50メートル自由形との2冠を達成した。

 ひとかきごとに差を広げた。木村は前半から抜け出し、終盤は体一つ分をリードする独走状態。パラリンピック記録で今大会2冠を決めると、水面をたたいて歓喜の声を上げた。

 金メダル獲得に固執していた3年前までは、泳ぎを乱されたくないと周囲の助言に耳をふさいだ。前回東京大会で悲願の金に輝いたことでその執着から解放され、「速く泳ぐことを単純に求められるようになり、改めて水泳の楽しさに気付けた」という。

 昨年から五輪銅メダリストの星奈津美さん(34)に指導を仰ぎ、上下動の少ない安定した姿勢で泳ぐようにするなどフォームを根本から変えた。東京大会の時より速いタイムで自身の日本記録も更新し、「自己ベストが出る気配しかなかった」。本人も驚いたという自由形の金とは違い、本命種目は自信満々で頂点に立った。

 2歳で失明した木村は、ほかの人の泳ぎを見てまねることはできない。新しい泳ぎへの挑戦は、「同じ全盲の人が体の動かし方を習得していく際のヒントになる」との思いもあった。自己最速の泳ぎで表彰台の真ん中に立ち、満足そうに金メダルを掲げた。(森井智史)

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