再結成「オアシス」チケットが高騰、販売サイト順番待ち中に価格２倍以上に…英競争当局が調査

「オアシス」のリアム（左）とノエルのギャラガー兄弟が描かれたパブの壁（８月３１日、マンチェスター近郊で）＝ロイター

　【ロンドン＝中西梓】１５年ぶりに再結成が決まった英ロックバンド「オアシス」のツアーチケットを巡り、英競争当局が販売業者の調査に乗り出した。需要に応じて価格を変動させる「ダイナミックプライシング」（変動価格制）でチケットが高騰し、ファンから不満が噴出したためだ。

　英競争・市場庁は５日、チケット販売大手「チケットマスター」の調査を始めると発表した。購入を検討するファンに価格に関する情報が十分に明示されず、消費者保護法に違反した可能性があるという。

　英ＢＢＣなどによると、来年に英国やアイルランドで開くツアーのチケットは８月３１日に発売された。購入希望者が販売サイトに接続し、購入の順番が回ってくると、事前に告知された額の２倍以上の価格が表示されるケースが相次いだ。

　１３５ポンド（約２万５０００円）と告知されていた立ち見席のチケットは、３５０ポンド（約６万５０００円）まで高騰したという。チケットの購入希望者が殺到したため、価格が引き上げられる仕組みが発動したとみられる。

　オアシスは９月４日、完売した来年のツアーに２公演を追加すると発表した。販売は抽選制に切り替えるという。